今日はまじめなブログです!
今の会社に勤めて8年目で、売上がなかなか伸びないんですよね。
そこで、「新規事業だー!なにか良いアイデアを出せー!」って上から言われるんですが、急に言われても良いアイデアなんてでないんですよ。ほんと。
熟考してこれはめちゃくちゃいい案だぞ!これでいこう!というものが見つかっても、だいたいどこかの会社がやってるんですよ。しかも割と大きい会社が。皆さんそんな経験ないですか?
やっぱり日々、質のいいインプット・アウトプットを心掛けていないと良いアイデアなんて急には思い浮かびません。
そこで今回は企業のビジネスモデルを他分野で応用できるのではないかと、思いたち 応用のききそうなラクスルに目をつけました。
ラクスルの成り立ちを知ることによって、新たなインプットをした際にビジネスの種が生まれるかもしれません。
この記事はわたしと同じような境遇にいる方の少しの参考にでもなれば、うれしいです。
ラクスル(raksul)とは
インターネット印刷会社(自社での印刷設備なし)
ラクスル株式会社
資本金:58億円
2009年9月の創業
代表取締役 松本やすかね氏(1984年生まれ、慶應義塾大学商学部卒。外資系コンサルティング会社出身)
松本氏が前職である外資系コンサルティング会社勤務時に、とある企業のコスト削減を担当。
そのときに印刷業界のコスト削減率が高かった事に目をつけた。
印刷業界の市場規模は6兆円、そのうち半分を大手2社(凸版印刷、大日本印刷)がもっていて、残り半分を3万社で奪い合っている業界。
印刷業界はどうみても供給過多
巨大で非効率な業界でインターネットが普及していないということで印刷業界に絞ったようです。
日本全体の市場規模を調べるにはこちらが便利です。
ざっくりとした規模がビジュアル的にわかりやすいので、重宝します。
こちらで確認すると印刷業界は2013年度5.4兆円となっていますね。印刷業界がこんなにでかいとは思いませんでした。そこに目をつけた松本氏はさすがですね。
つぎにラクスルのビジネスモデルの考えかた
まずはファブレスの印刷ECサイト、印刷価格の比較サイト、モールをやってみた。
その後、実際に反応の良かった比較サイトに集中。価格.comの印刷バージョンですね。当初は広告収入のみで運営していたよう。
ファブレスとは自社で生産設備を持たず、外部の協力企業に100%生産委託しているメーカーのこと
つぎに業界の問題点をヒアリング
- 印刷機の稼働率は40%台
- 印刷業は倒産件数が多い
- 印刷機の価格は1台1億円ほど
その業界の問題点を知ることは必須ですね。
課題を解決することができたらビジネスにつながります。
ビジネスモデルにはパターンがありますが、ラクスルのモデルはこの問題解決からアプローチするビジネスです。
印刷機の稼働率が40%ってのはかなり低い数字ですね。ホテル業界だと確実に倒産するパーセンテージです。
印刷機の価格が1億というのもすごいですね~。大企業でない限り、様々な種類の印刷機をもつことは不可能ですね。
そのことで、印刷会社ではチラシは刷れても封筒は刷れないという、できる・できないが多くあり、自社に仕事がきても、できなければ他社にまわす、回し仕事が多いようです。
売上減少傾向の印刷業界で唯一売上が伸びているのは
印刷業界は斜陽産業です。kindleをはじめ、これからますます電子化が進み、紙への印刷ということでは減少していくでしょう。
しかし、印刷の市場規模は約6兆あるので、減少傾向にあるとしても市場としてはかなり大きいです。
これらを踏まえてラクスルのとった行動
ポータルサイトのプラットフォームを無料開放した。
当時インターネット経由での印刷が伸びていたが、印刷会社は自社でどうすれば良いか悩んでいた時期で、インターネット対策の窓口としてラクスルに登録をしてもらった。
印刷会社が保有している印刷機などの情報を取得することにより、1,600社のネットワークをつくり、自社で印刷物を販売するECサイトraksulを立ち上げた。
ラクスルは自社で印刷設備を持たずに、全国の提携先を「仮想的な自社設備」として捉えている。
ラクスルのビジネスモデル
印刷業界の問題点「印刷機の稼働率は40%台」の部分に着目した。
印刷会社の、非可動時間帯に自社経由の印刷物を依頼し、価格を安く押さえる。
印刷物を依頼すると料金表には納期が長いほど、格安となる仕組みとなっている。
ラクスルの収支はオンラインプリントの販売収益&広告収入でしょうか。
まとめ
ビジネスモデルを検討するにあたって;
- 出来るだけ詳細な市場規模を確認。例えば新たな市場を開拓するのか、それとも既にある市場のパイを奪うのか
(ラスクルの場合:印刷産業。どちらかというと沈みゆく産業に挑戦) - インターネットが普及していない
- その業界の非効率な部分・問題点を見つける
(ラスクルの場合:40%の稼働率、まわし仕事) - それらを改善するビジネスモデル
(ラスクルの場合:非稼働時間を上手く使いコスト削減、稼働率アップ。プラットフォームを無料開放することで、会社の情報を把握)
わたしは会社の成り立ちに興味あるんですよね。
大きくなった会社も最初はもちろん小さい会社で、地べた這いつくばってやってきたんだなとか。必死に努力してここまでたどり着いたんだなというのが、理解できると応援したくなります。
下記参考URLのような情報がネットにゴロゴロ落ちているので、新規ビジネスを考える際にも役に立ちます。
また ラクスルは新たにハコベルという運送会社とのマッチングサービスも始めました!
これも運送会社の非稼働時間を活用したサービスですね。さっそくラクスルの応用です。目のつけどころがいいですね!
これらの情報をインプットして、新たなビジネスを発想し、この世の中にインパクトを与えられるといいですね。
ラクスルのビジネスモデルを転用するなら、ポイントは非稼働時間ですね。あらゆる業種の稼働率を調べてみるといいかもしれません。
この記事はわたくし個人の見解が多く入っています。間違った情報があったら連絡いただけると修正いたします。
印刷を頼んでみようって方はこちらから↓
参考URL;
株式会社ラクスル
http://corp.raksul.com/ (アクセス日:2016/1/25)
WIRED
INTERVIEW この10人のイマジネーションが、日本に変革をもたらす:VOL.9_松本恭攝
http://wired.jp/2013/06/27/founders-mafia-meets-bombay-sapphire-9/ (アクセス日:2016/1/25)
Business Planet
株式会社ラクスル
http://www.busipla.net/entrepreneur/raksul_1.html (アクセス日:2016/1/25)
販促伝説
印刷業界の市場規模と売上高ランキングによる将来展望
http://hansoku-legend.jp/now-the-printing-industry/ (アクセス日:2016/1/25)